信頼関係があるからどんな作品にも出たくなる

倍賞美津子

森﨑さんの映画では、私の演じる役って全部つながっている気がします。どの役も、しっかり大地に根をはっている感じの、どーんと構えてパワーを秘めた人が多いでしょ。共通点があるんです。だから、いくつもの映画に出ていろいろな役柄を演じているようだけれど、どれも違和感なくやれる。実際の私はそんなことないんですけどね(笑)。監督には、そんな風に見えるってことかしら?
例えば『女生きてます』のバーバラは、そのまま『生きてるうちが花なのよ、死んだらそれまでよ党宣言』のバーバラ姉さんになっている。『ラブレター』では、『党宣言』のバーバラ姉さんがちょっと成長したみたいな役柄だったでしょう。あの、きっぷのいい置き屋のおかみさんみたいな人って、流れのストリッパーが足を洗って女の子をいっぱい抱えてやっている、そんな感じだった。『女は男のふるさとよ』で演じたお姉さんも好きだったな。自動車に乗ってキャバレー回りをしてた、あのお姉さんが、後から考えれば『党宣言』のバーバラになったのね。
どの女性も輝いているでしょう。森﨑さんの作品では、そんな輝いた女性になりきれるところがいいですね。

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「女生きてます」より

 それと、一つひとつの作品には必ず、何かしら社会の暗い部分が描かれている。たとえば『党宣言』。あれは、私自身すごく勉強になりました。ヘエ〜、原発ってこういうふうになるんだ、こんな人たちが働いているんだって。とにかく「安全だ」ということしか私たち市民には知らされていなかったんですもの。あんな風に原発を描いたという意味では、当時にしたら早かったかもしれませんね。

 私、森﨑さんの作品だと、ホントすぐに出演を決めちゃうんですよね。脚本を見ないうちから、ハイ!って。それだけ監督を信頼してるってことかもしれません。それと、きっとまたおもしろい、なんかわけわかんない変なの撮るんだな、っていう期待というか、好奇心みたいなものもあるんですよね。

「女は男のふるさとよ」より

「女は男のふるさとよ」より

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